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池辺 幸正*; 藤高 和信*; 下 道国*; 飯田 孝夫*; 永峰 康一郎*; 石塚 信*
PNC TJ1545 94-003, 39 Pages, 1994/03
大気中の放射性物質の挙動を把握するためには、局地的に発生した成分と同時に、広域で発生した成分を評価する必要がある。この調査研究では、ラドンとトリチウムの広域挙動解明を目的として、次の調査研究を実施した。先ず、ラドンの発生源分布を土壌のSUP226/Ra含有量分布から計算によって作成した場合、各地の土壌物性の差異に起因する実測値との差異は+-50%以内であることを示した。次に日本で観測されるラドンの発生源別寄与について検討した。3次元移流・拡散数値シミュレーション、流跡線モデルなどに基づいて、季節風卓越時の大陸からの寄与は、金沢、名古屋で13Bq/m/SUP3であると推測された。また、中国を含む東アジア地域で実施した水蒸気中トリチウムの組織的調査で得られた地域分布を示し、北京における濃度の日々変動を2層流跡線モデルを用いて解析した結果を示した。
池辺 幸正*
PNC TJ1545 92-005, 51 Pages, 1992/03
大気中の放射性物質の挙動を把握するためには,局地的に発生した成分と同時に,広域で発生した成分を評価する必要がある。この調査研究では,ラドンの広域挙動解明を目的として,次の研究を実施した。まず,日本およびアジア大陸(中国)におけるラドン濃度のレベルや変動について調査を行った。次にラドンの広域輸送モデルに必要な地表面からのラドンの散逸率分布を求める方法について検討を行い,土壌中226Ra含有率から求める方法およびその問題点について述べた。問題点の一つに土壌の乾燥度の影響が挙げられるため,本調査研究では北京および福州において散逸率,226Ra含有率および土壌の含水率の測定を実施した。福州で採られたデータによると,散逸率と含水率の間にきれいな逆相関関係が認められた。最後に,ラドンの広域挙動についてのモデル開発の現状について調査を行い,モデル開発にあたっての問題点を摘出した。